イタリアの代議院(下院)は8日、元老院(上院)と代議院の議員数をそれぞれ3分の1以上削減する法案を可決した。これは連立政権を担う左派「五つ星運動」が公約として掲げていたもので、同党は向こう10年間で10億ユーロ超の経費を節減できると見込んでいる。
2023年に予定される次回総選挙から、元老院は現在の315議席から200議席に、代議院は630議席から400議席に縮小される。同法案の法制化は憲法の改正を伴うことから、国民投票が実施される可能性が高い。
イタリアのAGI通信は、議員1人当たりの年間経費を代議院は23万ユーロ、元老院は24万9,600ユーロとした場合、代議院で年5,290万ユーロ、元老院で2,870万ユーロ削減できるとの試算を示している。
しかし今回の政策が経費削減につながるとする五つ星運動の主張に対し、民主主義が弱体化し、ロビイストの影響力が強まると危惧する声もある。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。