独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)の排ガス不正問題を巡り、北部ニーダーザクセン州ブラウンシュワイク(Braunschweig)の検察は24日、同社のヘルベルト・ディース最高経営責任者(CEO)と監査役理事会のハンスディーター・ペッチュ会長、マルティン・ウィンターコルン元CEOの3氏を起訴したと発表した。VWグループの取締役として、株式市場を不正に操作した疑い。
ブラウンシュワイクの検察は声明で、3氏は排ガス不正問題がVWグループの財務状態に及ぼす悪影響について、同社株主に開示することを意図的に遅らせたと主張。これにより、株価を不正に操作したとしている。上場企業の幹部は株価に関わる情報を速やかに投資家に開示する義務を持つ。
同検察は4月にも、ウィンターコルン元CEOと幹部4人を、「極めて重大な」不正への関与と競争法違反で起訴。有罪判決が下った場合、同氏は最長10年の懲役を言い渡される可能性がある。なお、起訴されたその他幹部4人の名前は明らかにされていない。
2015年9月に発覚した排ガス不正問題では、VWグループ全体で計1,100万台に違法ソフトウエアを搭載していたことを認めている。米国での訴訟費用などによるVWの損失額は300億ユーロ超に達している。
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