独総合電機大手シーメンスは1日、第3四半期(4~6月)の純利益が11億3,700万ユーロとなり、前年同期比6%減少したと発表した。デジタル・インダストリーズ部門と電力・ガス部門が不振だった。
売上高は4%増の212億7,500万ユーロ。スマート・インフラストラクチャー(SI)部門は5%増加した。スピンオフ(事業の分離・独立)したヘルスケア部門「ヘルシニアーズ(Healthneers)」は8%、風力発電・再生可能エネルギーのシーメンスガメサ・リニューアブル・エナジーは23%それぞれ拡大している。一方、電力・ガス部門は4%減少。デジタル・インダストリーズ(DI)部門と鉄道などを手掛けるモビリティー部門は共に1%落ち込んでいる。
シーメンスは昨年8月、事業再編計画「ビジョン2020+」を発表。これにより今年4月から、産業向けは電力・ガス部門、SI部門、DI部門の3部門体制となった。
受注高は全体で245億1,400万ユーロと8%増加。シーメンスガメサが42%拡大したほか、ヘルシニアーズとモビリティー部門も2桁の伸びを示した。半面、電力・ガス部門とDI部門はマイナスに沈んでいる。
産業向け事業の利益は12%減の19億3,500万ユーロ。うち電力・ガス部門は37%縮小した。産業向け事業の利益率は9.6%と、1.7ポイント低下した。
シーメンスは通期について、出荷受注比率が1を超えるほか、産業向け事業の利益率が目標レンジである11~12%の下限になるとの見通しを維持している。
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