英国のブックメーカー、ウィリアム・ヒルは4日、700店舗の閉鎖を検討していると明らかにした。政府が新たに導入した賭博規制で売上高が激減したためで、従業員の3割強に当たる4,500人が失職の危機にさらされている。
英国では4月、スロットマシーンなど賭博を目的としたゲーム機の1回当たりの掛け金の上限が、これまでの100ポンドから2ポンドに引き下げられた。こうしたゲーム機がギャンブル依存症などの社会問題を招いているという批判や、20秒ごとに最大100ポンドをつぎ込めるため、利用者が大金を失う可能性があるとの懸念が高まっていたことが背景にある。
同社は3月、新規制により年間の売上高が最大1億ポンド減少するほか、900店舗の閉鎖につながりかねないとの見通しを示していた。
ウィリアム・ヒルは現在、閉鎖計画を巡り各店舗と協議を進めており、年内には手続きに着手する見込み。人員整理では希望退職者を募るほか、配置転換などで対応する方針を示している。[労務]
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