独保険最大手のアリアンツは5月31日、英同業リーガル・アンド・ゼネラル(L&G)の住宅保険事業を買収すると発表した。併せて、英同業リバプール・ビクトリア・フレンドリー・ソサエティー(LV=)との合弁会社LV=ジェネラル・インシュアランス(LV=GI)の残り株51%を取得すると明らかにした。取引額は計約8億2,000万ポンドで、これにより、アリアンツは英国市場で2位の保険会社に浮上する。
アリアンツは、L&Gを2億4,200万ポンドで取得する。一方のLV=GIの残り株の取引額は最大5億7,800万ポンド。いずれの取引も関係当局の承認を経て年内に完了する見込み。
アリアンツは今回の二つの取引により、英国での総保険料収入は40億ポンドを超え、同国での市場シェアは9%に拡大する。また、住宅保険部門に限ると、1,200万人の顧客を擁する国内4位の規模に浮上する。同社は、取得完了後に2社の事業を統合する考えを示している。
L&Gの住宅保険事業では、住宅だけでなく、旅行やペット保険も取り扱う。過去数か月にわたり売却先を模索しており、先にはアリアンツと独占協議に入ったと報じられていた。LV=GIについては、アリアンツは2017年8月、LV=との合弁会社として設立。英国の個人向け保険市場で3位につけ、今年4月には、業界で初めて電気自動車(EV)専門の保険を発売した。[M&A]
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