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ティッセンが事業統合を断念 タタとの計画、承認見通し立たず

ドイツの鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップは10日、インドの鉄鋼大手タタ・スチールと欧州鉄鋼事業を統合する計画を断念すると発表した。欧州委員会からの承認獲得が不可能と判断したため。この結果、6,000人の人員整理が必要になるとしている。また、これに伴う事業戦略見直しの一環として、エレベーター事業の新規株式公開(IPO)を実施する方針。

ティッセンクルップとタタ・スチールは昨年7月、欧州鉄鋼事業を統合することで最終合意し、オランダのアムステルダムに折半出資の合弁会社「ティッセンクルップ・タタスチール」を設立する計画だった。実現すれば欧州で世界最大手アルセロールミタル(ルクセンブルク)に次ぐ鉄鋼業界2位に浮上する見通しだったが、欧州委員会が昨年10月に本格調査を開始していた。

ティッセンはこの日、「同社とタタ・スチールは、欧州委との本日のやり取りの結果、同委が引き続き懸念を持っていることから、欧州鉄鋼事業の合弁事業計画が実現しないと判断した」と発表した。両社は欧州委に是正策として大幅な譲歩案を提出したものの、同委がこれを精査したところ、懸念を解消する結果が得られなかったとしている。両社はこれ以上、譲歩すれば事業統合の経済性が損なわれると判断した。

欧州委員会の広報担当官は、「両社の鉄鋼事業統合計画の承認を巡る決定は6月17日までに下す」とコメントしている。

ティッセンクルップは併せて、グループの産業機械事業を手掛ける「ティッセンクルップ・インダストリアルズ」と、タタ・スチールと統合する鉄鋼関連事業などを手掛ける「ティッセンクルップ・マテリアルズ」に分社化する計画も取りやめる方針を示した。同社は昨年9月にこの計画を打ち出していた。同社は、2分割計画の中止に伴い事業戦略を見直し、各事業の独立性を高める方針。その一環として、エレベーター事業のIPOを目指すとしている。

ティッセンは、タタとの事業統合中止の結果として、約6,000人を整理する方針。うち3分の1は鉄鋼事業となる見通しのほか、4,000人はドイツ国内で整理するとしている。[M&A][労務][EU規制]


関連国・地域: ドイツEUアジア
関連業種: 鉄鋼・金属その他製造金融マクロ・統計・その他経済雇用・労務

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