自動車製造取引業者協会(SMMT)は7日、4月の英国の新車登録台数が16万1,064台となり、前年同月比4.1%減少したと発表した。需要減退を背景に、4月としては2012年以降で2番目に低い水準となった。
4月は個人向けが10.3%縮小。法人向けは大きく32.7%減少した。半面、フリート向けは2.9%伸びている。燃料別ではディーゼル車が9.4%減り、ガソリン車は3%のマイナス。一方、電気自動車(EV)など代替燃料車(AFV)は12.7%増加し、市場シェアは6.4%に拡大している。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車は仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)傘下のボクソールが5.1%減少。半面、インドのタタ・モーターズが展開するランドローバーと姉妹ブランドのジャガーはそれぞれ13.2%、8%のプラスだった。
ドイツ勢はフォルクスワーゲン(VW)が3.8%拡大。高級車はBMWが19.7%伸びた一方、VW傘下のアウディは5.2%減少した。メルセデス・ベンツは1%落ち込んでいる。フランス車はプジョーが8.9%縮小。姉妹ブランドのシトロエンも9.8%落ち込み、ルノーは26.9%減った。販売台数が最も多い米フォードは10.1%減らしている。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が9.6%縮小。日産自動車とホンダはそれぞれ14.9%、5.7%のマイナスだった。三菱自動車は10.6%減少。スズキは4.4%落ち込み、スバルは34%減っている。一方、マツダは前年を21.5%上回った。韓国勢は現代自動車が7.4%減少した一方、傘下の起亜自動車は8.7%拡大している。
1~4月の累計登録台数は全体で86万2,100台と、1年前を2.7%下回った。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は「消費者が完全EVに目を向けていることは素晴らしい傾向だが、EV市場は依然として全体に比べてわずか」と分析。自動車産業は、あらゆるニーズに対応するより環境に優しい車両を提供することで、道路輸送による大気汚染の軽減戦略「ロード・トゥー・ゼロ(Road to Zero)」という、共通の目的実現に取り組んでいるが、最新かつ最もクリーンな車両の普及を加速させるためには、インフラへの投資や新技術の低コスト化に向けた長期的インセンティブといった政策が必要だと指摘した。
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