仏小売大手カジノ・グループは23日、米オンライン販売大手アマゾンとの提携を拡大すると発表した。同グループが進めるデジタル戦略の一環。
それによると、同グループはアマゾンが展開する商品受け取り専用ロッカー「アマゾン・ロッカー」を、今年末までに傘下の1,000店舗に設置する。さらに、スーパー「カジノ」の3,500種類以上のプライベートブランド(PB)商品をアマゾンを通じて販売する。
傘下の高級スーパーチェーン「モノプリ」は昨年、アマゾンとの提携を発表。「アマゾン・プライム」会員を対象とするサービス「プライム・ナウ」を通じて、パリとその周辺地域で同ブランド製品や生鮮食品の販売を行っている。今回、このサービスも向こう12カ月間以内にパリ郊外へと拡大し、注文から2時間以内に商品を届ける計画だ。
■一部店舗を米投資会社に売却
カジノ・グループは22日、傘下の32店舗を米投資会社アポロ・グローバル・マネジメントに売却することで合意したと明らかにした。
取引額は4億7,000万ユーロ相当で、うち3億7,400万ユーロが7月末までに支払われる予定。売却対象となるのは、ハイパーマーケットの「ジェアン・カジノ」12店舗と、「モノプリ」ならびに「カジノ」の20店舗。アポロは新設する特別目的事業体(SPV)を通じてこれらを取得し、取引により創出された価値に基づきカジノ・グループに利子を支払う。業績次第では、カジノ・グループは向こう数年間に、追加で1億1,000万ユーロを受け取る可能性もあるという。[M&A]
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