仏自動車大手ルノーは18日、2018年の世界販売台数(小型商用車含む)が前年比3.2%増の388万4,295台となったと発表した。主力の「ルノー」が不振だったものの、新たに中国の2ブランドを組み入れたことなどが寄与した。グループ全体では6年連続で最高記録を更新している。
地域別に見ると、足元のフランスを含む欧州は0.5%増の192万742台。うちフランスが2.4%増えた一方、同国を除く欧州は0.6%減った。
欧州以外の販売は6.1%増加。アジア・太平洋は大きく68.3%拡大した。昨年は中国の自動車大手、華晨汽車集団傘下の瀋陽華晨金杯汽車(華晨金杯)との合弁で展開する「金杯」ブランドと高級多目的車(MPV)ブランド「華頌」の販売台数を加味しており、これらブランドは計16万5,603台を売り上げた。
米大陸は12.3%、ユーラシアは2%それぞれ伸びている。一方、アフリカ・中東・インドはインドが大きく26.8%落ち込み、全体で15.6%減少した。なお、新規に加わった中国2ブランドを除くと、世界の販売台数は前年比1.2%減に転じる。
国別販売台数ではフランスが首位。2位と3位にはそれぞれロシアとドイツが付け、4位は中国、5位はブラジルだった。
ブランド別では、全体の6割超を占める「ルノー」が253万2,567台と5.2%減少。ルーマニア子会社の「ダチア」は70万798台と7%伸び、露アフトバスが手掛ける「ラーダ」も39万8,282台を売り上げ1年前を18.7%上回った。一方、韓国合弁の「ルノーサムスン」は14.9%減少し、8万4,954台だった。
ルノーは今年について、欧州の自動車市場は前年並みになると予想。世界全体でも同様とみる。欧州以外では、ブラジルが10%拡大するほか、ロシアは少なくとも3%成長するとの見方を示している。自社の販売台数については前年をやや上回ると予測。下半期(7~12月)に新たな世界モデルや小型車「クリオ」の新型を投入するほか、欧州では旗艦モデルを発売する予定で、これが後押しするとしている。
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