ギリシャのチプラス首相は13日、保守政党「独立ギリシャ人」が連立政権を離脱したことを受け、議会(一院制、定数300)に信任投票を求めた。投票は16日にも実施される見込み。信任されなければ、今秋に予定されていた総選挙が前倒しで実施される可能性が大きい。BBC電子版などが伝えた。
「独立ギリシャ人」が連立を離脱したのは、同党を率いるカメノス国防相がギリシャとマケドニアの国名変更問題での合意に反対し、国防相辞任を決めたため。同党の議会での勢力は7議席と小さいが、チプラス首相率いる与党・急進左派連合(SYRIZA)は145議席と過半数に届いていない。
ギリシャとマケドニアは昨年6月、マケドニアが国名を「北マケドニア共和国」に改称することで合意。マケドニア議会は国名変更に必要な憲法改正を11日に承認し、ギリシャ議会も月内の承認を見込んでいた。しかしカメノス氏は、隣国が「マケドニア」を国名に含めることは認められないと主張していた。
信任投票では、カメノス氏のほか中道右派で最大野党の新民主主義党(ND)が反対するものの、「独立ギリシャ人」の一部議員や無所属議員が賛成に回る可能性もある。
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