英食品加工大手プレミア・フーズのギャビン・ダービー最高経営責任者(CEO)は13日、来年1月31日付で辞任すると発表した。同CEOを巡っては、7月の株主総会で第2の大株主である香港の投資会社オアシス・マネジメントが辞任を要求したものの、筆頭株主である日清食品ホールディングスが同氏を支持したため、再任されていた。
取締役会は後任の人選に着手する。ダービー氏は2013年にCEOに就任。プレミア・フーズは2016年に米調味料大手マコーミック(McCormick)から買収提案を受けたが、金額面で折り合いがつかず提案を拒否する一方、日清食品から17.27%の出資を受け入れた。プレミア・フーズの株価はその後に3割超下落している。
プレミア・フーズがこの日に発表した上半期(9月29日までの26週間)の決算は、税引き前利益(特別損益除く)が3,020万ポンドとなり、前年同期比14.3%拡大した。売上高は1.3%増の3億5,800万ポンド。純負債は期末時点で5億950万ポンドと、1年前から2,580万ポンド減った。
同社は併せて、カスタードやライス・プディングを手掛ける「アンブロシア(Ambrosia)」の売却に向け、複数の企業と交渉していると明らかにした。負債を圧縮するとともに、成長性の高いブランドに専念する狙い。
なお、プレミア・フーズは英国の欧州連合(EU)離脱後の見通しがなお立たないことを受け、間もなく原材料の在庫拡大に着手する方針も明らかにした。港での通関手続きによる調達の遅延を避けるため。この結果、第4四半期には営業資本が最大1,000万ポンド減る可能性があるとしている。[労務][M&A][日本企業の動向]
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