インドネシアのバリ島で開催中の海洋保全に関する国際会議で29日、各国の大企業や政府機関、環境団体など250団体は2025年までにプラスチック廃棄の根絶を目指す共同宣言を発表した。廃棄による深刻な海洋汚染を食い止めるため。BBC電子版などが伝えた。
同会議は、国際連合(UN)とエレン・マッカーサー財団によって行われた「新プラスチック経済グローバル・コミットメント」の一環。宣言には、米コカ・コーラやファストファッションで世界2位のヘネス&マウリッツ(H&M、スウェーデン)、化粧品で世界最大手の仏ロレアルなどの多国籍企業も参加した。これら企業が生産するプラスチック包装の量は世界全体の20%を占めるという。
宣言では、2025年までに使い捨てプラスチックから再利用できるものにすることに加え、不要なプラスチック包装を削減すること、全てのプラスチックを「容易で安全に」リサイクルもしくは堆肥化できるものにすること、リサイクルや再利用されたプラスチック製品・包装を増やすことの3つをうたっている。
エレン・マッカーサー財団は「もし今のようなプラスチックによる海洋汚染の状況が続けば、2050年までに海には魚よりもプラスチックが多くなる」と警告。共同宣言では、各団体が進捗(しんちょく)状況を毎年データとして公表し、目標設定を1年半ごとに見直すことにも合意した。[環境ニュース]
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