英保険大手アビバは9日、マーク・ウィルソン最高経営責任者(CEO)が同日付で辞任すると発表した。同社は4カ月以内に後任を選定する方針で、それまでの間はエイドリアン・モンテギュー会長が暫定的にCEO職を務める。ウィルソン氏は来年4月まで同社にとどまり、業務の引き継ぎを行う。
ウィルソンCEOは2013年1月に現職に就任。規模や競争力を持つ中核市場に事業を集中させる戦略を実施し、それまでの28市場から半分にまで絞るなど、徹底した事業再編を行った。2017年にはアイルランド同業フレンズ・ファースト・ライフ・アシュアランス・カンパニーを買収し、アビバは同国で最大級の保険会社となった。
同氏の在任6年間で業績は大幅に改善した一方、株主配当には反映されなかった。アビバは今年3月、4億5,000万ポンド相当の優先株の廃止を計画。投資家からの強い反発と批判を受け、これを撤回した。また同月、ウィルソン氏は米投資会社ブラックロック(BlackRock)の取締役に就任することを承諾し、株主の不評を買った。
同氏の辞任についてアビバは「さらなる成長のために、新しいリーダーシップが必要な時」と説明している。[労務][M&A]
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