• 印刷する

ユニリーバ、2本社体制維持 株主反対で蘭への一本化案を撤回

英蘭資本の食品・家庭用品大手ユニリーバは、オランダに本社を一本化する計画を撤回した。英国側の主要株主が相次いで反対を表明したため。同社はロンドンとロッテルダムの2カ所に本社を置く現体制を廃止し、新たにオランダで持ち株会社を設立する計画だった。

オランダ本社一本化を撤回したユニリーバの英国本社(photo by Cnbrb / Wikimedia Commons)

オランダ本社一本化を撤回したユニリーバの英国本社(photo by Cnbrb / Wikimedia Commons)

同社は「一部の主要株主がこの案を支持しておらず、計画を撤回することが妥当とみなした」と説明。ただ、「2本社体制の簡素化は、当社の長期的利益を高めるとなお確信している」と強調し、「今後の措置を検討し、株主との対話を続ける」としている。

この計画には、英保険大手アビバの資産運用部門アビバ・インベスターズや英投資会社コロンビア・スレッドニードル・インベストメンツ(CSI)など、ユニリーバ株の計12%を握る株主が公に反対していた。これらの株主は、プレミアムなしで持ち株売却を強いられる可能性や、オランダでの配当を巡る今後の税制上の扱いの不透明感を懸念していたほか、この計画の狙いの一部が、企業買収に関してより保護的なオランダ法で同社を買収から防衛することにあるとして不満を表明していた。

ユニリーバは9月、現在の英蘭法人の上場を12月に廃止し、オランダで設立する持ち株会社をロンドンとアムステルダムで上場する方針を発表。ただこれを実現するには、10月に開かれる英蘭法人それぞれの株主総会において、英国で75%、オランダで50%の支持を得る必要があった。


関連国・地域: 英国オランダ
関連業種: 食品・飲料その他製造金融マクロ・統計・その他経済

その他記事

すべての文頭を開く

英、王室所有海域に風力発電 30年までに最大30GW相当新設(07/26)

英ガス供給網、水素輸送に転用可能=報告書(07/26)

NTTデータ、合金アロイドと資本業務提携(07/26)

乗用車生産台数、6月は26.6%減少(07/26)

シェル、独製油所にグリーン水素電解槽(07/26)

ユニリーバ、上半期は3.5%増益(07/26)

医療AIディープシー、1300万ドル調達(07/26)

レボリュート、制限付きで銀行免許を取得(07/26)

英独、共同防衛宣言に署名(07/26)

レキット、ヘルスケアに注力 家庭用品ブランド売却=新体制へ(07/25)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン