独自動車大手ダイムラーは26日、ディーター・ツェッチェ最高経営責任者(CEO)が、2019年5月の株主総会をもって退任すると発表した。2021年に監査役会会長に就任するため。後任には、研究開発(R&D)を統括するオラ・ケレニウス取締役が就任する。
現在、監査役会会長を務めるマンフレート・ビショフ氏は、2021年の株主総会を最後に任期を迎える。監査役会はその後任として、ツェッチェ氏を推す方針。監査役会会長への就任前には、2年の「クーリングオフ」期間が義務付けられることから、ツェッチェ氏は2019年の株主総会で退任することを決めた。ダイムラーは2016年に同CEOの任期を3年延長し、2019年12月末までとしていた。
ツェッチェ氏は1976年にダイムラーに入社し、1998年に取締役、2006年にダイムラークライスラー(当時)のCEOに就任した。就任後はクライスラーとの合併を解消するなど経営再建で手腕を振るった。高級車部門メルセデス・ベンツは同氏の下で金融危機後の販売不振から立ち直り、2016年には独BMWを押さえて12年ぶりに高級車市場で首位に立った。
後任のケレニウス氏は、2017年にR&D担当取締役に就任。それ以来、ツェッチェ氏の後継者と目されていた。ケレニウス氏はスウェーデン人で、ドイツ人以外がダイムラーのCEOに就くのは初めて。[労務]
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