独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は23日、2025年までにデジタル分野に35億ユーロを投資すると発表した。2016年11月に打ち出した新事業戦略「トランスフォーム2025+」の一環で、クラウドベースのプラットフォームを利用したカーシェアリングサービスなども視野に入れている。
VWは現在、新たなソフトウエアオペレーティングシステム「vw.OS」の開発を進めており、2020年以降に「VW」ブランドの電気自動車(EV)で実用化する計画だ。同ソフトを搭載した車両では電気系統の設計を一新し、車両に取り付けられた約70個のセンサーを一つのソフトウエアで相互に接続することで、自動運転機能の改善を図る。
VWはこの日併せて、2019年第2四半期(4~6月)にベルリンでカーシェアリングサービス「ウィー・シェア」を展開すると発表。新モデルのお披露目の場とするとともに、急成長市場に切り込む考えだ。VW「ゴルフ」のEV版「eゴルフ」1,500台とより小型のEV「イー・アップ!(e-up!)」500台を投入する。VWは、欧州のカーシェアリング市場は少なくとも年間15%の成長が見込めるとし、2020年以降は欧州と北米で人口100万人以上の都市を対象に、サービスを展開する方針を掲げている。
「トランスフォーム2025+」は、eモビリティーで世界最大手を目指す戦略。VWは2025年までに、カーシェアリングや自動駐車、小包の宅配などを含むデジタルサービスの売上高が10億ユーロ前後になると見込んでいる。
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