英国の鉄道運賃が、来年1月から最大3.2%引き上げられる見通しとなった。翌年の運賃引き上げ率の基準となる7月の小売物価指数(RPI)が3.2%であることが、英政府統計局(ONS)が15日発表した最新統計により明らかになったため。BBC電子版が伝えた。
政府は、定期券や長距離区間のオフピーク時往復料金、主要都市周辺の通常の当日片道切符など、政府の管理下にある鉄道運賃の引き上げ率を、7月のRPI上昇率より低く抑えることを決めている。イングランドとスコットランド、ウェールズが対象で、北アイルランドの運賃は別に設定される。今年の値上げ率は最大3.6%だった。
なお、オフピーク時1日券など鉄道会社の裁量で決められる運賃は毎年12月に発表される。こちらは今年、平均3.4%値上がりし、引き上げ幅は2013年以降で最大となった。
グレイリング運輸相はかねて、鉄道運賃と鉄道会社の賃金の引き上げ率の基準を、従来のRPIからより低い消費者物価指数(CPI)に切り替えるよう求めている。ただ、運輸関係労働組合(RMT)はこれを賃金抑制に向けた措置と見なし、強く反発する。
7月のCPIは2.5%で、これを基準にした場合、ブライトン―ロンドン間の1年間の定期券代は、RPIが基準の場合と比べて39ポンド安くなる。[労働]
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