独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は1日、上半期(1~6月)の営業利益(特別損益除く)が97億9,400万ユーロとなり、前年同期比9.8%拡大したと発表した。新モデルの売れ行きが好調で、過去最高を記録した。一方、新たな排ガス規制などにより、今後の販売には陰りが出るとの見方を示している。
営業利益を部門別に見ると、中核の自動車部門は68億6,600万ユーロと、10.3%減少。「VW」ブランドの乗用車に限ると19.9%拡大している。金融サービス部門は5.7%増えた。グループの営業利益率は8.2%と、1年前から0.5ポイント改善している。
売上高は3.5%増の1,193億7,700万ユーロ。純利益は66億1,300万ユーロと2.1%伸びた。販売台数は7.1%増の551万9,000台だった。
VWは通年について、市場での競争激化や為替相場の乱高下により、依然として厳しい業況が続くとの見方を示した。また、欧州連合(EU)域内で9月以降に販売される新車に対して新基準の「乗用車等の国際調和排出ガス・燃費試験法(WLTP)」が適用されることに加え、新車の型式認証に「実路走行排気(RDE)」と呼ばれる実走時の排ガス試験結果の基準値が導入されることが、今後に影響を与えるとした。
これを踏まえ、グループの売上高は前年から約5%拡大すると予想。営業利益率(特別損益除く)については、グループ全体と乗用車部門が共に6.5~7.5%、商用車部門は5~6%になるとの見方を示した。[EU規制][環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。