独自動車大手ダイムラーは26日、第2四半期(4~6月)のEBIT(利払い・税引き前利益)が26億4,000万ユーロとなり、前年同期比30%減少したと発表した。米中貿易摩擦に伴う関税が高級車部門メルセデス・ベンツ・カーズの売り上げに響いたほか、排ガス不正問題への対応コストが逆風となった。
売上高は1%減の407億5,600万ユーロ。うち「メルセデス・ベンツ」と超小型車「スマート」を展開するメルセデス・ベンツ・カーズは4%減少した。バスは12%の減収。一方、トラックは2%、バンは6%それぞれ増えた。金融サービスは6%伸びている。
グループの世界販売台数は83万3,005台と、前年同期比1%増加。うちメルセデス・ベンツ・カーズは1%落ち込み、59万690台となった。半面、バンは7%拡大し、トラックは6%増えている。バスはほぼ横ばいだった。
ダイムラーは通期について、グループの販売台数と売上高が共に前年をわずかに上回るものの、EBITは前年をやや下回るとの見通しを維持。うちメルセデス・ベンツ・カーズは、前年よりも魅力的で革新的なモデルをそろえていることから、中国市場の伸びが期待できるとし、販売台数が前年並みになるとの見方を示している。
同社は併せて、事業部門の再編を発表。メルセデス・ベンツ・カーズとバンを「メルセデス・ベンツ」、トラックとバスを「ダイムラー・トラック」にそれぞれ分社化し、既に独立している金融サービス事業は「ダイムラー・モビリティー」に名称を変更する。また、事業見直しの一環として、従業員の代表者らと、2029年末までの雇用の保障とドイツ国内の工場への投資拡大で合意した。[労務][環境ニュース]
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