ドイツのタイヤ・自動車部品大手コンチネンタルは18日、2019年半ばにパワートレイン部門の新規株式公開(IPO)を行うと発表した。この日の取締役会で決まった大規模な組織再編計画の一環で、自動車産業の電気自動車(EV)や自動運転技術への移行に備える狙い。
同社は2020年までに、コンチネンタル・ラバー、コンチネンタル・オートモーティブ、パワートレインの3部門体制に移行し、新設の持ち株会社コンチネンタル・グループの傘下に置く。また、シャーシ・安全性事業と内装事業は、自動運転技術事業およびコネクテッドカー(つながる車)事業に再編し、コンチネンタル・オートモーティブに所属させる。
パワートレイン部門は、年内にスピンオフ(事業の分離・独立)し、来年のIPOで一部株式を放出するが、同社は過半数株を保有し続ける。同部門は、燃焼エンジンやEVシステム、バッテリーなどの事業を手掛ける。IPOで調達した資金は、EVや自動運転技術の開発に充てる計画だ。
パワートレイン部門を巡っては、コンチネンタルの筆頭株主で自動車用の軸受けなどを手掛ける独シェフラー(Schaeffler)が分社化を求めていたが、コンチネンタルは、株式の一部売却にとどめる案を選択した格好。自動車部品業界では、EVや自動運転技術の台頭に備えるための組織再編が加速しており、英デルファイ(Delphi)・オートモーティブやスウェーデンの自動車安全システム大手オートリブも、一部事業のスピンオフを発表している。[環境ニュース][M&A]
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