独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)は4日、2019年にドイツで電気自動車(EV)のカーシェアリングサービスを開始すると発表した。この日には仏同業ルノーも、今年9月にパリとその近郊で同様のサービスを開始する計画を明らかにしている。
VWは、「We」ブランドでカーシェアリングサービスを展開する。早ければ2020年にも、欧州、北米、アジアの主要都市にサービスを拡大する。
ドイツでは既に同業ダイムラーと高級車大手BMWが、それぞれ「カーツーゴー(car2go)」と「ドライブナウ(DriveNow)」のブランドでカーシェアリングサービスを展開しており、顧客数は計400万人に上る。両社は3月、これらのサービスを統合する計画を明らかにしている。
■パリで「フリーフロート型」サービス
ルノーはパリおよびその近郊のイルドフランス地域圏で、路上や公共駐車場などで自由にEVを借り受け・返却できる「フリーフロート型」のカーシェアリングサービスと、運転手付きのEVを手配する配車サービスを開始する。2019年末までにEVの小型乗用車「ゾエ(ZOE)」と小型商用車「カングー(Kangoo)Z.E.」、2人乗り超小型EV「トゥイジー(Twizy)」、EV商用車「マスターZ.E.」を計2,000台、展開する予定。
パリでは仏同業グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)も、「フリー2ムーブ(Free2Move)」ブランドで同様のサービスを開始すると発表している。同市では2011年から、仏複合企業ボロレ(Bollere)・グループがEVカーシェアリングサービス「オートリブ(Autolib)」を運営していたが、契約終了の2023年までに同サービスの負債が2億9,300万ユーロに膨れ上がる見通しとなり、パリ市が6月に運営契約を打ち切った経緯がある。これを受け、イダルゴ市長はPSA、ルノー、独BMWやダイムラー、その他スタートアップ企業数社を招き、これに替わるカーシェアサービスの可能性について協議していた。[環境ニュース]
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