国営企業の上場基準を緩和 英当局、サウジアラムコ誘致で

英金融行為規制機構(FCA)は8日、国営企業の新規株式公開(IPO)の基準を緩和するため、7月1日付で新たな上場区分を設けると発表した。サウジアラビアの国営石油会社サウジアラムコのIPOをロンドンに誘致する狙いがある。機関投資家からはコーポレートガバナンス(企業統治)の水準が低下すると批判する声が上がっていたが、あえて実施する格好となる。

ロンドン市場では、国外に本社を持つ上場企業でコーポレートガバナンスの問題が相次いだため、FCAは2013年に上場基準を強化。「プレミアム・リスティング」では厳しい規制やコーポレートガバナンスの基準を満たすことを求め、投資家保護のために透明性を高めていた。この結果、国外企業のほとんどはプレミアム・リスティングを敬遠し、規制の緩いスタンダード・リスティングの区分で上場しているが、この区分は投資家からは次善の投資先と見なされている。

こうした中、FCAは昨年7月、プレミアム・リスティングの上場区分内に国営企業向けの新たな上場区分を設ける案を公表。大株主に求められる一部規制を政府には適用しないことや、国営企業が預託証券を上場できるようにすることなどを提案していた。FCAはその後に意見公募を実施した上で、最終方針をこの日に発表した。

意見公募では、金融機関がこの措置を歓迎する一方、機関投資家からの反対意見が目立った。FCAの最終方針には、投資家の要望を一部反映した修正が加えられている。ただ、英投資協会は一部の要望が聞き入れられなかったことについて「失望している」とコメント。FCAに対し、2年後にこの措置を再検討し、投資家や市場水準に悪影響を及ぼさなかったかを確認するよう求めた。FCAのアンドリュー・ベイリー最高経営責任者(CEO)は「国営企業と政府株主の関係は、企業と民間の支配株主との関係とは異なる」と話している。

サウジアラムコは2019年に最大5%の株式を放出する計画で、時価総額は2兆ドルに達するとみられている。上場はサウジアラビアに加え、ニューヨークかロンドンのどちらかに絞られているとされる。[M&A]


関連国・地域: 英国中東
関連業種: 天然資源金融・保険政治

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