国際エネルギー機関(IEA)は30日公表した電気自動車(EV)市場に関する最新報告書で、2017年のEVおよびプラグインハイブリッド車(PHV)の乗用車の普及台数が310万台超となり、前年比57%増加したと発表した。2030年には1億2,500万台に達すると予想している。
地域別にみると、普及台数が最も多いのは中国で100万台を突破し、世界全体の約40%を占めた。欧州連合(EU)と米国はそれぞれ約25%を占めている。
国内の自動車台数に占める電動車の比率が最も高いのはノルウェーで6.4%。これにオランダ(1.6%)とスウェーデン(1%)が続いた。
2017年のEVおよびPHV販売台数は、世界全体で計115万台近くとなり、前年比54%増加し、初めて100万台の大台に乗った。国別では中国が1年前から72%増えて58万台弱となり、世界市場の半分を占めている。
IEAは電動車の普及台数の増加はなお、政策による支援に支えられていると指摘。公共調達や購入資金の補助、燃費効率や大気汚染物質の排出量の規制強化が普及台数拡大の要因と見る。他の要因としては、充電インフラが拡充し、2017年には企業や個人宅の充電器が世界で300万カ所、公共の充電器が43万カ所に達したことや、バッテリーの性能向上と値下がりなどを挙げている。
今後の市場拡大に向けては、さらなる支援策とコストの低下が引き続き原動力になると予想。2030年の普及台数は現行および計画中の政策が実施された場合で1億2,500万台、より野心的な気候変動対策が取られた場合には最大2億2,000万台に達するとみている。[環境ニュース]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。