ソニーは22日、アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系投資会社ムバダラ・インベストメントと、同社主導のコンソーシアムが保有する英EMIミュージック・パブリッシングの株式約60%をソニーの米子会社が取得することで基本合意書を締結したと発表した。取引額は23億ドル程度。これによりソニーの出資比率は約90%に引き上げられ、EMIはソニーの連結子会社となる。
ソニーは取引完了後、EMIの総負債約13億5,900万ドルも引き受ける。また、既に保有しているEMI株に関する再評価益として、営業利益に約1,000億円を計上する見通し。取引は、関係当局の承認を必要とする。
EMIはクイーン、アリシア・キーズ、ファレル・ウィリアムズなどの200万曲を超える楽曲の著作権を保有または管理している。ムバダラとソニーは2012年に同社株を取得した後、ソニー子会社で音楽出版事業を手掛けるソニー/ATVミュージック・パブリッシングとともに、楽曲製作者との関係強化やEMIの事業拡大に取り組んできた。
なおEMIの2017年度の売上高は6億6,300万ドル、調整後のEBITDA(利払い・税引き前・償却前利益)は2億4,900万ドルだった。[M&A][日本企業の動向]
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