武田、シャイアー買収で合意 売上高で世界トップテンへ

武田薬品工業は8日、アイルランド同業シャイアー(Shire)を買収することで合意したと発表した。取引額は約460億ポンドで、日本企業による海外企業のM&A(企業の合併・買収)案件としては過去最大となる。武田はシャイアーの統合によって、日本の製薬会社として初めて売上高で世界トップテンに食い込む見通し。日本市場において製品の特許切れや価格上昇が逆風となる中、新たな市場での成長を目指す。

武田はシャイアーの買収によって、消化器系疾患および神経精神疾患の領域において双方が相互に補完できると説明。統合後は、希少疾患と血しょう分画製剤におけるリーディングカンパニーとなり、がんやワクチン分野が強化されるという。直近の決算に基づく両社の年商の合計は約312億ドルに上り、米アッヴィ(AbbVie)を抜いて世界の製薬会社で9位に躍り出る。統合によるシナジー効果は、買収完了後から3事業年度の終わりまでに年間14億ドルに達すると予想している。

最終的な合意内容として、シャイアーの株主はシャイアー株1株当たり30.33ドルの現金と、武田の新株0.839株か米国預託証券(ADR)1.678株のいずれかを受け取る。暫定合意の段階では、現金部分は1株当たり21.75ポンドとしていたが、武田は取引を確実にするためにこれを引き上げた。買収完了後には、武田の株主は統合後の新会社の株式約50%を保有することになる。武田の取締役会には、シャイアーの経営陣から最大3人が送り込まれる。

武田は今回の取引に当たり、JPモルガン・チェース銀行および三井住友銀行、三菱UFJ銀行とブリッジローン契約を結んだ。総借入限度額は308億5,000万ドルで、シャイアー買収に必要な現金の支払いに充てられる。取引は2019年前半に完了する見込み。武田の新株は東京証券取引所での上場に加え、ニューヨーク証券取引所(NYSE)にも上場申請する方針だ。

武田は買収を通じた国外事業の拡大を進めており、2017年にはがん治療薬を主力とする米同業アリアド(ARIAD)・ファーマシューティカルズを52億ドルで買収。今年1月にはベルギーのバイオ医薬品会社タイジェニックス(TiGenix)を5億2,000万ユーロで取得すると発表した。[M&A][日本企業の動向]


関連国・地域: ベルギーアイルランドアジア米国
関連業種: 医療・薬品金融・保険

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