自動車製造取引業者協会(SMMT)は5日、2月の英国の新車登録台数が8万805台となり、前年同月比2.8%減少したと発表した。ディーゼル車の落ち込みが響き、これで11カ月連続のマイナス。ただ、減少幅は1月の6.3%から縮小している。
2月は個人向けとフリート向けがそれぞれ2%、2.5%減少。法人向けは30.4%落ち込んだ。燃料別ではガソリン車が14.4%増えた一方、ディーゼル車は大きく23.5%減った。電気自動車(EV)など代替燃料車(AFV)は7.2%拡大し、市場シェアは4.4%に上昇した。
新車登録台数をメーカー別に見ると、英国車は仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)傘下のボクソールが22.8%減少。インドのタタ・モーターズが展開するランドローバーは15.6%、姉妹ブランドのジャガーは15.1%それぞれ落ち込んだ。
ドイツ勢はフォルクスワーゲン(VW)が4%減少。高級車はメルセデス・ベンツが0.2%減った一方、VW傘下のアウディは17.3%増えた。BMWは10.2%拡大した。フランス車はルノーが36.6%のマイナス。プジョーは6.3%減らしたが、姉妹ブランドのシトロエンは0.6%増を確保した。販売台数が最も多い米フォードは21.6%伸びている。
日系メーカーは、トヨタ自動車(レクサス除く)が12.7%減少。日産自動車は54%落ち込んだ。ホンダは7.9%、スズキは2.2%それぞれ減っている。一方、三菱自動車は44.9%拡大。マツダは5.3%増えた。韓国勢は現代自動車が1.3%のプラスを確保した半面、傘下の起亜自動車は5.2%減っている。
1~2月の累計登録台数は全体で24万4,420台と、1年前を5.1%下回っている。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は、ディーゼル車の需要が大幅に減少し、全体の登録台数も減ったが、なおも高水準を維持していると説明。その上で、最新モデルは史上最も環境負荷が小さいことを顧客に周知すべきだと主張した。3月については、ナンバープレートが切り替わることで通常は販売が伸びるものの、昨年は4月1日の新自動車税導入を前に駆け込み需要が発生したため、引き続き前年割れになるとの見方を示した。[環境ニュース][日本企業の動向]
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