自動車製造取引業者協会(SMMT)は1月31日、2017年の英国の乗用車生産台数が167万1,166台となり、前年比3%減少したと発表した。8年ぶりに前年を下回ったものの、過去17年で2番目に高い水準だった。国内向けが大きく縮小した。
国内向けは33万6,628台と9.8%減少。全体の8割弱を占める輸出向けは1.1%減って133万4,538台だった。
輸出先では、欧州連合(EU)向けのシェアが53.9%で首位。米国向けは15.7%に伸ばし、中国(7.5%)を抑えて3年連続で2位に付けた。これにオーストラリア(2.9%)、トルコ(2.6%)、日本(2.4%)が続く。
12月に限ると、乗用車生産台数は全体で1年前から11.7%減って10万604台。国内向けが大きく24.6%落ち込み、輸出向けは9.2%縮小した。
なお、2017年の英国のエンジン生産台数は前年比6.9%増の272万2,325台となり、過去最高水準に達した。内訳はガソリンエンジンが約170万台、ディーゼルエンジンが約100万台。SMMTは、生産施設への投資により、最先端の低排出エンジンを製造する体制が整ったことが理由としている。
SMMTのマイク・ホーズ最高経営責任者(CEO)は、「英国の自動車産業は世界的に需要の高い自動車を作り続けている」と満足感を示した上で、「欧州連合(EU)離脱後の移行期間について一刻も早く明確にしてほしい」とコメント。現行の恩恵が得られなくなれば、輸出が10%ほど落ち込む可能性があると訴えた。[環境ニュース]
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