スウェーデンの投資会社セビアン(Cevian)・キャピタルは27日、中国の自動車メーカー吉利汽車(Geely)に、トラックで欧州最大手のボルボ(スウェーデン)の持ち株8.2%を売却することで合意したと発表した。これにより、吉利は筆頭株主に躍り出る。
吉利は今回の取引について、中国市場で培った知見のほか、電動化技術や自動運転技術といった分野での優れた研究開発(R&D)能力を生かし、ボルボのグローバル開発を促進し、ブランド強化に寄与できるとしている。なお、同社はボルボから約20年前に分離した高級車メーカー、ボルボ・カー・コーポレーション(ボルボ・カーズ、スウェーデン)を傘下に収めるが、現段階では両ブランドを再統一する意図はないとしている。
ロイター通信によると、取引額は約33億ドル。吉利は取引完了後、議決権ベースで15.6%を握ることとなる。
ボルボは中国で、東風汽車集団(DFG)傘下のトラックメーカー、東風商用車の株式45%を保有しているほか、建設機器事業も展開している。[M&A]
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。