ABインベブに異議告知書 自社ビールの安価な輸入を妨害か

欧州委員会は11月30日、ビールで世界最大手のアンハイザー・ブッシュ・インベブ(ABインベブ、 ベルギー)が、国内ビール市場での支配的地位を利用してオランダやフランスからの自社ビールの安価な輸入を妨げたことが、欧州連合(EU)の競争法に反する可能性があるとして、同社に異議告知書を送付したと明らかにした。

ABインベブは国内で人気の高いビール「ジュピラー」と「レフ(Leffe)」を、隣国のフランスとオランダでも販売しているが、これらの国では競争が激しいため価格を国内より低く設定している。欧州委によると同社は、スーパーや卸売会社がこれらの国で安価に仕入れたビールを国内で販売することを妨げていた。例えば、オランダとフランスで販売するビールのラベルにそれぞれの国の言語のみを使用し、オランダ語とフランス語が併用されるベルギーでの販売を困難にしたり、ベルギーにこれらのビールを輸入する可能性のあるオランダの小売業者に対し、主要商品の出荷や販売促進の協力を制限するなどしていたという。

欧州委は2016年6月からこの件に関する本格的な調査を行ってきた。同委のマルグレーテ・ベステアー競争担当委員は、「ベルギーの消費者は、国内で人気のビールを高値で買うことを強いられていた可能性がある」と指摘。「こうした慣行は、EU単一市場の恩恵である選択肢と低価格を消費者が享受することを妨げる」と批判した。

ABインベブは今後、調査資料を検討した上で自社の立場を説明する機会が与えられる。期限は特に設けられていない。その上で、EU競争法に違反したとの最終判断が下されれば、同社は是正措置を義務付けられるか、罰金を科されることになる。罰金は、当該製品の売上高に違反年数を掛けた金額の最大30%で、年間の世界売上高の10%が上限となる。[EU規制]


関連国・地域: フランスEUベルギーオランダ
関連業種: 経済一般・統計食品・飲料商業・サービス政治

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