ストレステスト、全行が合格 中銀「合意なし離脱でも対応可」

英中銀イングランド銀行は28日、国内大手銀行7行に対するストレステスト(健全性審査)の結果、全行が合格したと明らかにした。英国が合意のないまま欧州連合(EU)から離脱する無秩序なブレグジットの場合も含め、各行は救済措置などを受けずに対応できると判断した。

中銀は2014年から国内大手行に対するストレステストを実施しており、今回が4回目。各行の資本基盤が金融危機の再来に耐え得るかどうかを判断するため、想定される逆境下での普通株等ティア1レシオ(自己資本比率)などを試算し、審査している。今回は、米国株式市場の50%下落、国内失業率の9.5%への上昇、国内住宅価格の33%下落をシナリオに盛り込んだ。

これによると、英国の金融システムは数年間で500億ポンドに上る損失を吸収したうえで、公的支援を受けることや融資の縮小をせずに耐えられることが分かった。7行のうちロイヤル・バンク・オブ・スコットランド(RBS)とバークレイズはストレス下で最低基準を満たさなかったものの、既に資本を増強しているため増資の必要はないという。昨年のストレステストではRBSだけが不合格となり、資本増強を求められていた。

ただし中銀は、「無秩序なブレグジットと厳しい世界的なリセッション(景気後退)、不正行為によるコストが重なれば、ストレステストの想定を超える状況に陥る可能性がある」と指摘。このため、来年11月からは資本保全バッファーを従来の0.5%から1%に引き上げる必要があり、7行で合わせて114億ポンドとするよう求めている。

中銀のカーニー総裁は、英国の金融システムは無秩序なEU離脱に耐えられるものの、「世帯や企業に経済的な打撃があり、誰の利益にもならない」として、これを回避する必要性を強調している。


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