英金融大手バークレイズは26日、第3四半期(7~9月)の税引き前利益が11億700万ポンドとなり、前年同期比32.3%増加したと発表した。返済保障保険(PPI)の不適切販売に絡む引当金の積み増しがなかったことで、国内部門が大きく伸びた一方、投資銀行業務が振るわず市場予想は下回った。
国内部門は9倍弱に拡大。一方、国際部門は40%減少し、うちコーポレート&投資銀部門は33%縮小した。グループ全体の純利益は継続事業ベースで53.8%増の7億8,300万ポンド。バーゼル3全面適用時の普通株式等ティア1レシオ(自己資本比率)は9月末時点で13.1%と、3カ月前から横ばいだった。
ジェームズ・ステイリー最高経営責任者(CEO)は「当期は特に国際部門にとって厳しいものになった」とコメント。債券・為替・商品取引(FICC)の量と変動の少なさが業界全体にとって痛手となり、同行も例外ではなかったと指摘している。今後については、13%のティア1レシオを前提に、有形株主資本利益率(ROTE)を2019年に9%以上、2020年に10%以上に引き上げる目標を掲げている。
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