スペイン政府のラホイ首相は21日、独立に向けた動きを見せる北東部カタルーニャ自治州に対して、憲法第155条に基づき同州の自治権を停止すると発表した。この日開いた臨時閣議で決定し、同州のプチデモン首相や幹部を更迭するほか、州議会を解散させ6カ月以内に選挙を行う方針を示している。ロイター通信などが伝えた。
ラホイ首相はこれらの措置について、「自治州政府を違法・違憲状態に置いた人びとを取り除くため」と説明。国家を分裂させ、成長見通しを下方修正させた危機に終止符を打つために必要だとして、同州の直接統治に乗り出す意向を示した。中央政府の決定を野党も支持しており、27日にも上院で承認される見通しだ。
憲法第155条は「自治政府が憲法や法律で定められた義務を果たさないか、あるいはスペインの一般的利益を著しく損なう行動を取った場合、中央政府は必要とされるあらゆる手段に訴えることができる」と定めている。同条の発動は、制定された1978年以降で初めてとなる。
一方、プチデモン首相は「フランコ独裁体制以降で自治州の機関に対する最悪の攻撃」と反発。中央政府は協議を求めた同州の民主的な意向を拒否したと非難した上で、直接統治の方針は受け入れないと断言した。同首相は近く州議会を招集し、今後の対応について協議する。
カタルーニャ自治州の州都バルセロナでは21日、独立を支持する約45万人が抗議デモを実施。プチデモン首相も参加した。
カタルーニャ自治州は10月1日、憲法裁判所の違憲判断を押し切って住民投票を決行。有権者約230万人が投票し、90%が独立を支持した。中央政府は、独立宣言撤回の最終期限を19日に設定していたが、同州はこの日、中央政府が抑圧を続ける場合、一方的な独立宣言を辞さない意向を示した。政府はこれを受け、同州の自治権を停止する方針を固めていた。
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