過去6年間にドイツで家賃の伸び幅が最も大きかった都市は南部ミュンヘン——。独不動産会社インモウェルト(Immowelt)の調査で、こうした結果が明らかになった。
調査はドイツの主要14都市で、床面積が80~120平方メートルの賃貸アパート5万4,000件を対象に実施。2011年上半期と2017年上半期の年間家賃を比較した。家賃の伸び幅が最大だったのは南部ミュンヘンで、6年間で1万2,960ユーロから1万8,600ユーロへと5,640ユーロ上昇した。2位は首都ベルリンで4,680ユーロ伸びた。これにシュツットガルト(3,240ユーロ)、ハンブルク(3,000ユーロ)、デュッセルドルフ(2,640ユーロ)が続いた。
ミュンヘンは2017年の年間平均家賃でも首位。2位はフランクフルトで、1万4,400ユーロ。それにハンブルク(1万3,200ユーロ)、シュツットガルト(1万2,720ユーロ)、ベルリン(1万1,520ユーロ)が続いた。
ミュンヘンは長らく割高なイメージが定着している半面、ベルリンは近年、急速に家賃が上昇している地域だ。別の調査では、ベルリンの家賃上昇率が2013~2015年の5.4%から、直近2年間は9.6%に高まったという結果が出ている。家具付きの物件については、上昇率が10%を超えた。
こうした背景には、賃貸物件の供給不足により、大家が家賃を上げやすい環境となっていることがある。これに対し、当局は家賃に上限を定めるなど対策を打ってはいるものの、インターネット上に掲載されている賃貸物件の80%で法律の上限を超える家賃が設定されているなど、野放しになっているのが現状だ。
※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。