フランスの極右政党・国民戦線のフロリアン・フィリポ副党首は21日、離党すると明らかにした。5月の大統領選でルペン党首が敗退した後、党内で不和が広がっていることが原因とみられる。この日出演した公共放送フランス2の番組での発言を元に、AFP通信などが伝えた。
フィリポ氏は、党内でも特に欧州連合(EU)や単一通貨ユーロからの離脱を強く訴える人物で、これらを強調し過ぎたことが大統領選の敗北につながったとの声が党内で上がっていた。先には、ルペン党首から戦略・広報責任者としての地位をはく奪されている。
フィリポ氏は番組内で「物笑いの種になることも、何もやることがないのも好きではないので、確実に国民戦線を辞める」と述べた。過去数週間で取り巻く環境がさらに悪化したとし、党の再建計画の構想に自身が含まれていないと説明した。具体的な離党時期については、明らかにしなかった。
なお同氏は5月、自身が率いる政治運動「パトリオ(Patriots)」を設立。国民戦線内部では、将来のライバル政党になり得るとの見方もあるようだ。
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