欧州自動車工業会(ACEA)は14日、8月の欧州連合(EU、マルタ除く27カ国)の新車登録台数が86万5,047台となり、前年同月比5.6%増加したと発表した。8月としては、これまでの最高記録だった2008年を上回った。主要5カ国の中で英国のみが前年割れとなっている。
主要5カ国では、イタリアが15.8%、スペインが13%それぞれ拡大。フランスは9.4%増え、欧州最大市場のドイツも3.5%増加した。一方、英国は6.4%減っている。EUに欧州自由貿易連合(EFTA)3カ国を加えた30カ国全体では90万3,143台と、1年前を5.5%上回った。
30カ国をメーカー別に見ると、欧州最大手の独フォルクスワーゲン(VW)は2.8%伸びたが、「VW」ブランドに限ると4.4%減少した。グループの市場シェアは1年前の26.1%から25.4%に低下した。
仏グループPSAの販売台数は大きく79.2%増加。米ゼネラルモーターズから買収したオペルとボクソールが8月から加わっている。仏ルノーは13%増えた。米フォードは3.5%のマイナスとなった。伊フィアット・ クライスラー・オートモービルズ(FCA)は9.8%伸びている。
高級車は独BMWとダイムラーがそれぞれ2.5%、9.3%拡大した一方、印タタ・モーターズ傘下の英ジャガー・ランドローバー(JLR)は12.7%減った。
日本車はトヨタ自動車(レクサス含む)が12.5%伸び、日産自動車は16.7%増加。マツダ(6.2%増)とスズキ(23.7%増)、三菱自動車(16.9%増)も好調だった。一方、ホンダは9.2%落ち込んでいる。韓国勢は現代自動車が0.8%増え、傘下の起亜は2.9%拡大した。
1~8月の累計登録台数は30カ国全体で1,055万9,543台と、1年前を4.4%上回っている。
■7月は2.7%増加
なおACEAは今回、7月のデータも併せて公表している。7月のEUの新車登録台数は2.7%増の115万5,361台。30カ国全体では119万3,554台とやはり2.6%増えた。
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