ノルウェーで11日、総選挙(一院制、定数169)の投開票が行われ、ソルベルグ首相(56)率いる保守党と進歩党などによる中道右派の与党連合が89議席を獲得して勝利した。最大野党・労働党主導の中道左派連合と接戦を繰り広げたが、安定路線を強調したことが奏功したようだ。保守党の党首が首相として2期目に入るのは1985年以来で初めて。
保守党は45議席、進歩党は28議席を獲得し、前回からそれぞれ3議席、1議席減らした。これに少数2政党の計16議席が加わる。最大野党・労働党は49議席と最も多かったものの、6議席減少したほか、中道左派連合としては80議席と過半数には届かなかった。
選挙では、原油価格の低迷を受けた財政政策や格差の是正などが主な争点となった。ソルベルグ首相は経済刺激策としての減税を公約。一方、労働党のストーレ党首は公共サービスの改善に向け富裕層への増税を主張していた。過去の世論調査では労働党主導の中道左派連合の明確な勝利が予想されていたが、経済回復や失業率の低下に伴い、与党連合が支持を大きく伸ばしてきた。
ただ与党連合の4党は過去4年間、移民や環境問題などを巡りたびたび衝突しており、今後も政策ごとの合意形成に苦労しそうだ。[環境ニュース]
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