英旅行大手トーマス・クックの航空子会社、トーマス・クック航空のパイロットは8日午前3時(現地時間)から、12時間のストライキを実施した。英航空操縦士協会(BALPA)によると、英国でのパイロットによるスト決行は1974年以降で初めて。
トーマス・クック航空とBALPAは今年の賃上げを巡り、8カ月にわたり交渉を続けている。紛争解決機関ACAS(助言あっせん仲裁サービス)を仲介した2日間の協議も実を結ばず、BALPAは8月21日にスト決行を宣言。その後、トーマス・クック航空が高等法院にスト差し止めを請求したが、棄却されていた。
労組側は物価上昇率に、同規模の競合と同等の賃上げ率を上乗せした水準を要求している。BBC電子版によると、トーマス・クックのペーター・ファンクハウザー最高経営責任者(CEO)は、BALPAが年率10%を超える賃上げを要求していると非難。「当社は今年の賃上げ1.8%に加え、向こう2年でさらに4%の増額を提示した」と述べた。
トーマス・クックによると、スト中も多くのフライトが通常運航された。[労務]
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