10月15日のオーストリア総選挙が迫る中、首相の最有力候補に浮上している保守系・国民党(OVP)党首のクルツ欧州・国際関係相(31)が、移民手当の制限や縮小を主張している。移民問題を巡る有権者の懸念を支持拡大につなげる考えだ。ロイター通信が伝えた。
クルツ氏は難民手当を1人当たり月額560ユーロに減らす方針。これは市民団体が貧困ラインとする所得の約半分にすぎない。また同氏は1世帯当たりの支給額を最大1,500ユーロに制限したい考えだ。
オーストリアには過去2年間で中東、アフガニスタン、アフリカから数万人が流入。社会保障費の増大を背景に、移民抑制を唱える政治家の人気が上昇している。
政党別の支持率を見ると、OVPが約33%で首位。反移民を掲げる極右の自由党(FPO)とケルン首相率いる社会民主党(SPO)が共に25%となっている。
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