英国で最も信頼される自動車ブランドは、韓国の起亜自動車とスウェーデンの高級車メーカー、ボルボ・カー・コーポレーション(ボルボ・カーズ)――。米調査会社大手JDパワー・アンド・アソシエーツが16日発表した「2017年英国自動車信頼性調査」でこうした事実が明らかになった。
JDパワーは、2014年2月~2016年4月に新車登録された車のオーナー1万2,000人を対象に、過去1年間の車の不具合を尋ね、各ブランドの100台当たりの不具合件数を比較した。その結果、最も問題が少なかったのは起亜とボルボで共に83件。これに独フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社シュコダ(89件)、スズキ(92件)、韓国の現代自動車(97件)が続く。
日本勢では、スズキのほかトヨタ自動車(105件)が6位でトップテンに名を連ねた。マツダ(117件)は10位、日産自動車(118件)は11位に付けた。ホンダ(136件)と三菱自動車(139件)はそれぞれ16位、18位だった。全ブランドの平均は131件となっている。
車のカテゴリー別にみると、シティーカーで最も信頼性が高いのは仏グループPSA(旧プジョー・シトロエン・グループ)の「プジョー108」。コンパクトカーではボルボ「V40」、中型車ではPSA傘下の英ボクソール「インシグニア」、小型車ではシュコダの「ファビア」の不具合が最も少なかった。一方、大型高級車では英ジャガー・ランドローバー(JLR)の「ジャガーXF」、小型スポーツタイプ多目的車(SUV)ではボクソール「メリーバ」が首位に立っている。
調査では、車のエクステリアやドライビング体験、座席、空調など計8項目について、177種類の不具合の有無を尋ねた。JDパワーは「窓ガラスの曇りやブレーキのきしみ、カーナビの操作困難といったわずかな不具合も、オーナーにとっては非常に不快でブランド・ロイヤルティーに響きかねない」と指摘。「こうした問題は修理工場では解決しにくく、我慢を強いられ続けたオーナーが次回に同じブランドを購入する可能性は低い」としている。[日本企業の動向]
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