ポルトガルのマデイラ島で15日正午過ぎ(現地時間)、島内最大の祭りでにぎわう群集に向かって樹齢およそ200年のかしの木が倒れ、少なくとも13人が死亡した。他に52人が負傷している。BBC電子版などが伝えた。
現場は島の中心部フンシャル(Funchal)の郊外にある広場で、カトリックの祭壇があり、周囲にはかしの木が生い茂っていた。この日はキリスト教の祝祭行事で地元の人々や観光客が多数訪れていた。
現場にいた人は当時の状況について、「まるで銃声のようだった」と振り返り、倒れた木の下に複数の人々が下敷きになっているのを見たと明かした。現地メディアによると、負傷者にはドイツ人やハンガリー人、フランス人も含まれているという。
マデイラ島は事故を受けて、3日間の服喪を宣言。ポルトガルのレベロデソウザ大統領は現地を訪れ、「全てのポルトガル国民が衝撃を共有している」とし、犠牲者への哀悼の意を示した。
なお、この祝祭行事は昨年、会場周辺で山火事が発生したため中止となっていた。
マデイラ島はポルトガルの南西沖に位置し、北大西洋に浮かぶマデイラ諸島の中で最大の島。特産品にはマデイラ・ワインがあり、年間を通じて温暖な気候のため、欧州の観光客から人気が高い。島の人口は約25万人で、大半がカトリック教徒。
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