ロンドン中心部でテムズ川に新たな人道橋「ガーデンブリッジ」を架ける計画が、白紙撤回になった。ロンドン市が支援を行わないと決定し、資金繰りが困難になったため。同計画の建設・運営を手掛けるガーデンブリッジ・トラストが14日明らかにした。
この計画はもともと、ロンドンのジョンソン前市長が認可したもの。だがカーン現市長は今年4月、同トラストのデービス会長に対し、建設許可の条件である橋の年間保守費用の保証は不可能とする内容の書簡を送付。これを受け、ガーデンブリッジ・トラストは他の資金調達先候補や政府などと協議を行ったが、ロンドン市の支援なしに計画の続行は難しいと判断した。
この橋は北岸のテンプルと南岸のサウスバンクを結ぶ予定だった。BBC電子版によると、建設前の準備段階で既に3,740万ポンドの公的資金が注入されている。計画キャンセルによる納税者への負担は、総額4,640万ポンドに上るとみられる。
ガーデンブリッジ・トラストはロンドン交通局(TfL)と運輸省にも計画の中止を報告しており、会社法に沿って解散することになる。
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