今年に入ってからスペインに流入した移民や難民の数が、前年同期から3倍へと急増している。モロッコからスペインに到着するルートが安全と考えられていることが背景にある。国際移住機関(IOM)のデータを基に、BBC電子版が11日伝えた。
8月9日までの時点でスペインに流入した移民・難民の数は1万1,849人。そのうち、北アフリカから海を渡って流入したケースは8,385人に達した。海経由でギリシャに到達したのは1万1713人。IOMは、今年のスペインへの流入者数はギリシャを上回る可能性もあるとしている。なお、移民・難民の最初の到達地はイタリアが9万6,861人で最多。
こうした事態について、スペイン政府からの公式なコメントはないものの、慈善団体からは「難民収容施設はすでに収容人数の限界を超えており、これ以上の受け入れはできない」との声が上がっている。
スペインでは昨年の難民申請件数が1万5,755件となり、過去最高を記録した。しかし、欧州連合(EU)全体で見た場合、申請件数はおよそ126万件。スペインはこのうちわずか1.3%を占めるに過ぎない格好だ。
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