民泊予約サイトの米エアビーアンドビー(Airbnb)が2016年にフランスで納めた税金は、わずか9万2,944ユーロ——。2015年の6万9,168ユーロに比べて改善されたが、依然として支払い額は中小企業と同程度にとどまる。仏紙ル・パリジャンが7日伝えた。
ただ納税額に違法性はなく、同社は「進出国の会計法を順守し、事業に掛かる全ての税金を納めている」と主張。パリのオフィスは約40人のマーケティング担当者がいるのみで、多くの多国籍企業と同様、本社は法人税率が12.5%と低いアイルランドに置かれている。さらに同社サービスを利用する際、契約はアイルランドと英国の子会社を通して行われる。これらの仕組みが、フランスでの税負担を抑えている。
フランスはエアビーアンドビーにとり、米国に次ぐ世界2位の市場。フランス全土で登録されている貸し出し物件は少なくとも40万軒で、特にパリは約6万7,000軒と1都市として世界最多を誇る。また、同社が昨年にフランスにもたらした経済効果は、65億ユーロに上るという。
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