スロバキアの連立政権の一角を担う右派の国民党(SNS)は7日、フィツォ政権への支持を取り下げ、新たな連立協議を求める方針を打ち出した。ロイター通信などが7日伝えた。
現連立政権は2016年3月の総選挙で誕生。フィツォ首相率いる中道左派のスメルに、SNSとハンガリー系住民の政党モスト(Most-Hid)が協力する格好となっている。
SNSの方針転換により直ちに政権が崩壊したり、2020年に予定される次回総選挙が前倒しされるとはみられていないものの、フィツォ首相はSNSの今回の動きを「ばかげている」と批判。スロバキア科学アカデミーのアナリストも、「与党のどの政党も繰り上げ総選挙は望んでいない」と指摘し、SNSの決定を「象徴的行為」に過ぎないとの見方を示している。
スロバキアの国民議会は1院制で150議席。スメルの議席は49議席にとどまり、過半数維持には、15議席ずつを握るSNSとモストの支持が必要だ。
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