独保険最大手のアリアンツは4日、第2四半期(4~6月)の純利益が19億9,400ユーロとなり、前年同期比83.4%増加したと発表した。生保・健保部門が好調だったほか、1年前は韓国事業の売却に伴う多額のコストを計上しており、その反動が大きい。同社は併せて、英同業リバプール・ビクトリア・フレンドリー・ソサエティーと合弁会社を設立すると発表した。実現すれば新会社は英国の個人向け保険市場で3位に浮上する。
総収入は2%増の300億ユーロ。営業利益は29億2,800万ユーロと22.9%伸びた。損保の収益性を示すコンバインド・レシオ(保険料収入に対する支出と請求額の割合)は6月末時点で93.7%と、1年前から2.7ポイント悪化した。生保・健保部門では新規契約の収益率は3.4%と1年前の2.6%から上昇。資産運用部門では運用資産額が6月末時点で1兆4,060億ユーロと、3月末時点から30億ユーロ増えた。
同社は今年の営業利益について、目標レンジの103億~113億ユーロの上限に近くに達するとの見方を示した。
■リバプール・ビクトリアと合弁設立へ
アリアンツはこの日、リバプール・ビクトリア・フレンドリー・ソサエティーとの合弁会社の開設により、英国で注力する法人向け保険に加え、個人向け保険市場で地位の強化を図る方針を明らかにした。
新会社は「リバプール・ビクトリア(LV=)」のブランド名で展開し、個人住宅や自動車向け保険などを提供する。アリアンツはまず5億ポンドを出資する。当初の出資比率はアリアンツが49%、リバプール・ビクトリアが51%。取引は当局の承認を経て、年内の完了を見込む。またアリアンツは2019年に、さらに2億1,300万ポンドを出資し、リバプール・ビクトリアから株式20.9%を追加取得する計画だ。[M&A]
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