スコッチウイスキーは英国法で明確に定義付けられるべきだ―――。ブレグジット後の輸出体制を保護するため、スコットランド自治政府のブラウン経済長官が英政府にこうした内容の書簡を送った。BBC電子版などが7月31日、伝えた。
スコッチウイスキーは現在、2009年に制定されたスコッチウイスキー規則により、糖化から発酵、蒸留、熟成までスコットランドで行われたウイスキーのみがスコッチウイスキーと呼ばれる。現行の欧州連合(EU)による定義でも、この基準を満たしていない商品をスコッチウイスキーとして販売することはできない。
しかし、米国は包括的貿易投資協定(TTIP)においてウイスキーの定義緩和を支持する姿勢を明らかにしている。英国のフォックス国際貿易相は先の訪米時に、これを検討する姿勢を示したと伝えられており、ブラウン氏の文書はこれに対する懸念を表明するもの。
スコッチウイスキーの昨年の輸出高は、前年比4%増の39億9,900万ポンド。スコットランドでは約2万人が同産業に従事している。英国政府は、スコッチウイスキーは英国の輸出産業の成功例であるとし、ブレグジット後もさらに発展できるよう支援するとしている。
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