• 印刷する

欧州司法裁、墺などの難民の国外移送を支持

欧州司法裁判所は26日、オーストリア政府とスロベニア政府が「ダブリン3」規則に基づいて、難民を最初に到着した欧州連合(EU)の加盟国であるクロアチアに移送したことを妥当とする判断を下した。これにより、2015~2016年にEUに到着した難民に影響が出る可能性がある。

これは、オーストリアで難民申請したアフガン人2家族とスロベニアで申請したシリア人1人が訴えていたもの。2015年には約100万人の難民がバルカン半島を縦断したが、ドイツがタブリン規則を停止して国外移送を中止したため難民はドイツを目指した。オーストリアにも2015年8月からハンガリー経由やスロベニア経由で難民が流れ込み、約9万人が同国で難民申請をしている。

しかしオーストリア政府やスロベニア政府は、ダブリン規則に基づいて難民をクロアチアに移送。これに対して原告は、クロアチアへの入国は同政府が認めたもので違法ではなく、ダブリン規則に基づいてオーストリアまたはスロベニアで難民申請が認められると主張していた。これに対して欧州司法裁は、難民申請手続きの責任はクロアチア政府にあると判断した。

なお欧州委員会は26日、先にEU内で定めた難民割り当てを拒絶しているポーランド、ハンガリー、チェコの3カ国に対して、割り当てを遵守するよう求める意見書を送付した。3カ国が1カ月以内に納得のいく回答をしない場合、欧州委は欧州司法裁に提訴する。EUではイタリアとギリシャに到着した16万人の難民を各国に受け入れるよう割り当てたが、これまでに各国が受け入れたのは2万5,000人弱にすぎない。[EU規制]


関連国・地域: ドイツEUオーストリアポーランドチェコハンガリースロベニアクロアチア中東
関連業種: マクロ・統計・その他経済政治社会・事件

その他記事

すべての文頭を開く

英仏首脳が訪米へ トランプ氏とウクライナ情勢協議(02/21)

スイス、26年第1四半期に対EU協定署名へ(02/21)

石油OMV、ルーマニアのSAF工場着工(02/21)

デンマーク、防衛費増額へ=GDP比3%超(02/21)

低迷する欧州を支えるスペインの高成長は続くか? <連載コラム・欧州経済の潮流を読む>第67回(02/21)

航空・防衛エアバス、通期は12%増益(02/21)

欧州高官、自動車関税の引き下げも示唆(02/21)

欧州委、半導体工場への政府補助金を承認(02/21)

投融資先の低炭素化、欧州3行がトップ(02/21)

EU、海底ケーブル破壊防止に数億ユーロ(02/21)

すべての文頭を開く

※本コメント機能はFacebook Ireland Limitedによって提供されており、この機能によって生じた損害に対して株式会社NNAは一切の責任を負いません。

の記事は有料サービスご契約者様限定記事です。契約すると続きをお読みいただけます。契約されている方は、画面右側にある各種ログインからログインください。
無料トライアルはこちら
購読申し込みはこちら

NNAからのご案内

各種ログイン