航空機の発着便数が記録的水準に達する中、英国の航空管制能力は限界に近付きつつある――。英全国航空管制サービス(NATS)がこのような警鐘を鳴らしている。
英国では教育機関の夏季休暇入りに伴い旅行者の出発ラッシュがピークを迎えており、21日のフライト数は過去最高の8,800便以上に達したもよう。夏場全体では77万便余りと、昨年を4万便上回る見通しだ。英旅行業協会(ABTA)によると、過去最多の240万人が出国するとみられている。
こうした旅客の増加に伴い、ロンドン・スタンステッド空港では発着便数が45カ月連続で拡大。ルートン空港では今年だけで7%増えているという。
運輸省は空域管理が改善されない限り、2030年までに全体で3,100日相当の遅延が生じ、年間8,000便がキャンセルされると予想。NATSは新たなコンピューターシステムに6億ポンドを投じるなどして対応に当たっている。
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