マルタ議会は12日、同性婚を合法化する法案を承認した。同性婚を合法化するのは、世界で24カ国目となる。ロイター通信が伝えた。
マルタでは2014年、同性カップルにシビル・パートナーシップ制度を通じて結婚と同様の法的地位を認める法案が可決。既に同性カップルには子供を養子に迎える権利が与えられている。今回の合法化で、婚姻法における「夫」や「妻」といった性別を喚起させる呼称が「配偶者」に統一されるなど、整合性が進んだ格好だ。
同性婚を推進してきたジョセフ・マスカット首相は今回の合法化について「わが国の民主主義と社会が成熟している証拠。すべての人が平等だと言える社会になった」と歓迎している。
マルタは国民の9割以上がカトリック教徒で、2011年まで離婚も法的に認められていなかった。ただ、2013年に左派の労働党が政権に就いた後、同性婚などの分野で急速に改革が進展している。昨年末には、欧州で初めて同性愛から異性愛への「転向治療」を禁止する法案が成立。併せて、保護者の承諾なしに性別の変更を申請できる年齢を16歳に引き下げている。
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