国連教育科学文化機関(ユネスコ)は9日、イングランド北西部の景勝地として名高い「湖水地方」を世界遺産に登録すると発表した。自然と人間の営みが生み出した調和的な風景が評価された。
湖水地方の地形は氷河期に形成され、渓谷沿いに多くの湖が点在している。イングランド最大の自然湖であるウィンダミア(Windermere)湖や、イングランド最高峰のスコーフェル・パイク(Scafell Pike)を擁しているほか、農牧地や邸宅、庭園などが景観の一部を成しており、芸術運動にも影響を与えた。1951年には国立公園に指定。1986年以降、ユネスコに世界遺産への登録申請を行ってきた。
湖水地方・国立公園の持続的開発責任者のスティーブ・ラトクリフ氏は、登録には多くの時間を費やしたとしたとした上で、自然と農耕と産業が形成した湖水地方の景観に対して「非常に誇りを持っている」とコメント。湖水地方が世界の財産になったことを歓迎した。
湖水地方には現在、年間約1,800万人の観光客が訪れている。観光収入はおよそ12億ポンドに上り、約1万8,000人の雇用を創出している。[環境ニュース]
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